オススメのHIPHOP映画15選!サブスクで見れる隠れた名作も紹介!

Hiphop映画と言えばラップバトルやダンスなど、ストリート感溢れるものが多いです。
しかし映画としての内容が微妙な映画が多いので、どれを見たらいいのか分からない人も多いのではないでしょうか?

そんな方へ向けて、本記事ではNetflixなどのサブスク(VOD)で配信されている作品を中心に、DJ歴15年の僕が厳選した映画を15本ご紹介します。

映画は人生の学びになることも多いから
hiphopが好きなら要Check!

目次

まずはこれ!代表的なHIPHOP映画5選

まずはHiphop映画の中で最も有名、かつ最高の映画たちを5つご紹介します。
とりあえず、これさえ見ておけば結構Hiphopについて語れるようになると思います。

1. 8Mile (8マイル) – 2002年

HIPHOPの聖地デトロイトが舞台となる8Mileは、エミネムの半自伝的な作品です。

昨今でも皆が夢中になっている「MCバトル」をテーマにした映画で、黒人の中で差別的な扱いを受ける白人のエミネムが、天才的なフリースタイルを武器に成りあがっていくストーリーとなっています。

現在シーンで活躍している30代アーティストのほとんどは、中学生の頃この映画を観て熱狂し、Hiphopに心酔していったと言っても過言ではありません。
(主題歌Lose Yourselfは”没頭しろ”という意味)

最後のバトルシーンは、今思い出しても胸が熱くなって泣きそうになる。
HiphopやRapを語る上で避けて通れない伝説的な作品です。

2. STRAIGHT OUTTA COMPTON (ストレイト・アウタ・コンプトン) – 2015年

STRAIGHT OUTTA COMPTONは2015年と比較的新しい映画ですが、映画自体はHiphop黄金期である1990年代の西海岸が舞台となっています。

カリフォルニア州の中でも特に治安の悪いコンプトンで結成されたN.W.A(Eazy-E、Dr Dre、Ice Cube等)が全米に名を轟かせていくストーリー。

作中ではSnoop Doggや2Pacといった大物アーティストの描写や、悪名高いHiphopレーベル「DEATH LOW」とのトラブルも描かれています。

ギャングスタラップやローライダー文化に興味のあるファンにとっては金字塔となる作品でしょう。

Eazy-E、安らかに。

3. BEATS RHYMES & LIFE (ビーツ・ライムス&ライフ) – 2011年

「みんな、ヒップホップに夢中だった」
このキャッチフレーズだけでもウルっときてしまう、Hiphop愛に溢れたドキュメンタリー作品です。

主役となるA Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)略してATCQは、1990年代に活躍したJazz Hiphopの先駆者的クルーであり、今でもクラブでよくかかる曲が沢山あります。

ATCQはファッションブランドとのコラボも多く、VANSとのコラボスニーカーやSTUSSYとのコラボTシャツ等、ストリートファッションが好きな方はご存じの方も多いでしょう。

渋谷でレコードをDIGするQ-Tipの姿や生前のファイフの姿にほっこりしつつ、喧嘩して仲直りしてまた喧嘩して…

彼らのHiphop愛とドラマを感じられる作品です。
Can I Kick It? ( Yes you can!!)

4. YOU GOT SERVED(ユー・ガット・サーブド) – 2004年

You Got Servedはダンスバトルをテーマにした2000年代初期の作品です。

作中では2000年代初期にクラブやバトルでかかりまくっていた曲がたくさん聴ける他、彼らの超人的なダンススキルや奇抜なルーティンは今でも目に焼き付いて離れません。

You Got Servedは日本におけるストリートダンスの礎となったような作品です。
この映画に衝撃を受けてダンスを始めた人や、彼らのファッションセンスに影響を受けて真似をした人は日本中にいた事でしょう。

本記事ではあえて紹介しませんが、ストリートダンスに焦点を当てた映画としては「RIZE(2005)」に並ぶ名作です。

5. JUICE(ジュース) – 1992年

JUICEはハーレムに住む高校生4人組が学校にも行かず対立するグループとの抗争や強盗に明け暮れる青春バイオレンスムービーです。

当時人気絶頂だった2PACが主役の一人であり、貧困や犯罪から抜け出せないアメリカ社会を象徴するようなストーリーで人気を博しました。

Hiphopは彼らが貧困や差別、犯罪やドラッグから抜け出すための「夢」であり、その夢を追い求めているのに負の連鎖から抜け出すことができない…

そんなストリートのリアルな現状を描いた傑作です。

古い映画の画質が苦手な人は、まずは割と新しい「STRAIGHT OUTTA COMPTON」から見ればいいかも!

伝説となった古いHIPHOP映画5選

Hiphop映画の歴史は意外と古く、1980年代にも名作がたくさんあります。

ここで紹介する映画は色々なアーティストのリリックにも登場したりする重要な作品ばかりなので、そのような作品を観ることでHiphopに対する愛も理解も深まるでしょう。

6. Do The Right Thing(ドゥ・ザ・ライト・シング) – 1989年

Do The Right ThingはHiphop映画を語る上で外すことのできない名監督”スパイク・リー”の代表作です。

ブルックリンの一角で起きる人種差別や暴動がテーマになっていて、スパイク・リーからの強烈な社会的メッセージが込められています。

「肩に巨大なラジカセを担いで爆音でHiphopを流す」という、Hiphopでよくある描写はこの映画の重要人物「ラヒーム」がルーツとなっています。

しかし、彼の行動は本当に「Right Thing – 正しい行動-」なのでしょうか。

白人警察官による罪のない黒人射殺事件はなぜ起こるのか?
差別される側には問題はないのか?
お互い自分だけが正しいことをしている(Do the right thing)と思い込んでいるんじゃないのか?

そういう事を考えさせてくれる映画です。
正しく生きよう、そしてFight The Power!!(権力と戦え!)

7. Wild Style (ワイルド・スタイル) – 1983年

「DJも、RAPも、Breakinも、Grafittiも…すべてはここから始まった。」

Wild Styleは「Hiphopのマスターピース」とも称される伝説中の伝説、すべてはここから始まったと言っても過言ではない、全Hiphopヘッズが避けては通れない映画です。

2022年9月には40周年を記念して映画館で再上映されるなど、世界中から愛されている作品であり、たとえHiphopに興味がなくても「このWild Styleのロゴは見たことがある」という人は多いのではないでしょうか。

作中では町中に描かれたグラフィティ、当時のパーティの仕方、ラップしながらストリートバスケをするシーンなどエモ過ぎる映像が満載です。

誰もがこの映画を通して学ぶことができます。
「HIPHOPは単なる音楽じゃない、文化なんだ」と。

8. BEAT STREET (ビート・ストリート) – 1984年

ワイルドスタイルと並んで「Hiphopのバイブル」と言われているのがこのBeat Streetです。

Beat StreetもHiphopの4大要素に焦点を当てた映画ですが、その中でも特にブレイクダンスにフォーカスした作品なので、ブレイクダンスに興味がある人は絶対に観ておくべき映画です。

Hiphop黎明期はどんな様子だったのか?
文化そのものを生み出した偉大なアーティストたちはどんな人たちだったのか?

映画としてのストーリー性よりも当時の空気感を存分に味わえる作品となっています。

9. Krush Groove ( クラッシュ・グルーヴ) – 1985年

Hiphopの名門レーベル「デフ・ジャム」の設立物語として映画化されたのがこのKrush Groove。
ジャケットは日本語ラップのコンピレーションアルバム「THE BEST OF JAPANSE HIPHOP」にもサンプリングされました。

この映画は何と言っても音楽が最高です。
RUN DMCやLL COOL Jなどのレジェンド達が創り上げるデフジャムワールドは唯一無二で、この映画はソファでじっとしたまま鑑賞することは不可能です。

なぜかって?体がビートに反応してしまうからだ!
Krush Grooovin!! Body Mooooovin!!!!

10. BOYZ N THE HOOD ( ボーイズ’ン・ザ・フッド)

BOYZ N THE HOODはLAのゲットー、サウスセントラル地区での黒人達の暮らしを描いた問題作です。

二人の兄弟の対比が特徴的で、真面目に育ったトレ(キューバ・グッディングJr)と不良として育ったダウボーイ(アイスキューブ)がそれぞれ向かう人生とは…

大事な局面で判断を間違えないためには「教育」が必要であること、サウスセントラルの貧困と治安、どうすればIncrease the Peace(平和を広めよう)の言葉通り行動できるのか、考えさせられる作品です。

とにかくIce Cubeがやたらカッコイイのと、エンディングテーマのシャウトが聞こえた瞬間ブチ上がるのもポイント。

作中ではR&Bやファンク、ジャズなどが前面にフィーチャーされています。

ストリートダンスをやっている人は、古い映画も絶対チェックすべき。

ダンスが上手い人ほどHIPHOPの成り立ちや文化を映画で学んでるよ!

隠れた名作!マニアックなHIPHOP映画5選

まだまだ紹介しきれないほど良いHIPHOP映画がありますが、最後にその中でも厳選した5つの映画をご紹介します。

11. NEW JACK CITY (ニュー・ジャック・シティ) – 1991年

NEW JACK CITYは数あるHiphop映画の中でも「ドラッグ」にスポットを当てた作品です。

内容もクライム映画として面白く、登場人物のファッションがかっこよくて見ごたえがあります。

使用されているBGMはハネた感じのNew Jack SwingやHiphopビートが多く、かっこよ過ぎるあまり筆者はサウンドトラックも購入しました。

作中で鳥肌が立ったのは、ドラム缶を囲んだ黒人達がゴスペルで社会の現状を嘆くシーン。
衝撃を受けて、何度もその部分だけ再生して見直したのを覚えています。

12. Brown Sugar (ブラウン・シュガー) – 2002年

幼馴染が恋人に変わっていくラブストーリーを描いたBrown Sugar。

その二人を繋ぐ架け橋はいつもHIPHOPで、「彼女っていうかHIPHOPにも恋してるよね」って思っちゃうぐらい甘ったるい映画です。

ラブストーリーということでBGMはエリカ・バドゥやジル・スコットなどのネオソウルアーティストや、Mos Def率いるアンダーグラウンドレーベル「RAWKUS」のオシャレで落ち着いた音源が多用されており、全体を通してゆるい雰囲気が漂う映画となっています。

言わずもがな、恋人と観るのがおすすめです。

13. mo’better blues (モー・ベター・ブルース) – 1990年

デンゼル・ワシントン演じるトランぺッターの人間関係を静かに描くジャズ映画の名作。

「HIPHOP関係ねーじゃん!」って思う方もいるかもしれませんが、どうか最後まで観てください。

90s Hiphopファンであれば、最後の最後でブッ飛ばされる事間違いありません。
さすがはスパイク・リー監督作品!

14. Style Wars (スタイル・ウォーズ) – 1983年

Style WarsはHiphopの4大要素の一つ「グラフィティアート」に焦点を当てた作品です。
ワイルドスタイルと並ぶHiphopのバイブル的な映画ですが、日本では長らく劇場未公開でした。

ところが2021年3月に突如として日本で劇場初公開が決定。
約40年の時を越えて日の目を見る事となりました。

グラフィティアートはDJやRAPと違い、電車や住居の壁などにスプレーアートを”BOMB”する「犯罪」です。
犯罪者としてニューヨーク市から蔑まれたアーティスト達がどのように自己表現していくのか…

Style Warsは、Hiphopの生い立ちをより深く追求していくならオススメの1本です。

15. Art Of Rap (アート・オブ・ラップ) – 2012年

Art Of Rapは、元ギャングのICE-TがHiphop界のレジェンド達に「あなたにとってHiphopとは?」とインタビューするシーンがメインのドキュメンタリー映画です。

インタビューは80年代のアーティストに集中しており、オールドスクールを知るには良い内容です。
…が、もう少し最新のアーティストの考え方も聞いてみたかったのが本音です。

しかし、各アーティストのHiphopに対する考え方や感じ方の違いは面白く、Hiphopファンであれば一見の価値ありです。

おすすめHiphop映画のまとめ

Hiphopに関する映画は1980~1990年代に集中しているので画質が見づらい部分があるかもしれません。
でも、逆にそれが当時の空気感を演出しているようにも思えます。

しかし、こんなにも素晴らしい作品が沢山あるのにサブスクがまだまだ対応できていない点は残念です。
今後ここで紹介したような名作がサブスクで気軽に見られるようになると嬉しいですね!

NetflixやAmazonプライムで新たに配信が始まったら報告するよ!

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Who Wrote It?

Hiphopを愛し続けて20年以上。
DJとしての活動歴は15年OVER、主に90s HiphopやDeep Houseを主軸とした選曲でダンスバトルやラウンジDJとして活動中。

自動車関連記事を中心に兼業WebライターとしてMake Moneyしていたが、愛するストリートカルチャーを世に伝えるためブロガーとして独立することを決意。

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